臨床病理カンファレンス(CPC)


CPCを終えて

 

研修医 森本真衣(2016年度採用)

 はじめまして。研修医2年目の森本です。
突然ですが、みなさんはCPCについてご存知でしょうか。CPCとは『臨床病理検討会』のことであり、亡くなられた患者さんのご遺体を解剖(剖検)させていただき、臨床経過および病理の結果の双方から問題点や疑問点について検討していくものです。病院実習などで参加したことがある方もいるでしょうが、研修医は全員このCPCで担当症例に関して発表を行います。
剖検はご遺族のご厚意によるものですので、CPCは大変貴重な経験です。私も初めてのCPCで緊張していましたが、少しも無駄にはできないなという強い気持ちで望みました。検討会にむけてカルテを読み、臨床経過をまとめ、顕微鏡を見ては参考書をみながら所見について悩み、先生方に何度も指導を受けながら準備しました。
当日のCPCでは様々な科の先生方が来られ、経過や疑問点について厳しい質問が飛び交いました。終わってみると、白熱した討論会となり、充実した会になったのではないかと思います。関係者の方々に改めて感謝するとともに、この経験を生かしてさらに努力していこうと思います。

CPC(臨床病理検討会)を終えて

長原 大

img初期臨床研修をどこの病院で行うか迷っている学生さんは多いのではないでしょうか?僕はその一人でした。病院見学は大学病院・市中病院ともに数施設行きましたが、見学に行けば行くほど迷路に迷い込んでしまった記憶があります(笑) そこで思いついたのが、大学病院と市中病院が融合しているような病院を探そう!というなんとも大雑把な、希望的観測に基づくアイデアでした。そして辿り着いたのが、近畿大学医学部奈良病院です。まさに大学病院と市中病院の融合を果たしている病院で、非常に充実した研修を送れています。もし、研修病院に迷っている学生さんがいれば、ぜひ参考にしてください。
さて、本題ですが、当病院の初期臨床研修の修了条件には「CPCにて発表を行い、レポートを書くこと」というものがあります。要するに、「病理解剖に立会い、自ら顕微鏡をのぞいて病理所見をとり、その患者さんの臨床経過と病理解剖の結果をそれぞれまとめ、病院の多くの先生方の前で発表しなさい」ということです。献体は完全にご遺族の好意によるものになりますので、それほど数が多くありません。通常、自分の担当患者さんが剖検にまわるということは少ないのですが、幸運なことに僕は自分の担当患者さんの剖検に立ち会うことができました。それも、医師として働き始めて、初めて担当した患者さんでした。非常に複雑な気持ちで剖検に立ち会ったことを覚えています。と同時に、絶対にこの剖検を無駄にできないという強い気持ちが湧き上がってきました。何度も指導医の先生にダメだしされながら、臨床経過と病理所見をなんとかまとめ、発表にこぎつけることができました。病院中の先生方の前での発表はとても緊張し、何度も鋭い質問・指摘を投げかけられ、心が折れそうになるのを必死に隠しながら、なんとかやり遂げることができました。終わった後は達成感と患者さん・ご遺族への感謝の気持ちでいっぱいになりました。本当に頑張ってよかったと思うことができました。医師になって1年2ヶ月が経ちますが、僕はCPCが一番印象に残っています。
みなさんも、どこの病院で研修することになっても、是非、自分が本当に頑張って、やり遂げた後に達成感を得られるような研修を行ってください。

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実際のCPC の様子

指導医のよ・こ・は・い・り

臨床検査部 太田善夫

img  長原先生、CPC研修、お疲れ様でした。CPC研修は、研修医が病理解剖を通じて、臨床経過と疾患の本態との関連を総合的に理解する能力を見につける事を目標としています。今回は、臨床医として初めて自ら治療に当たられた患者様について研修された為、特に印象深いものとなったと思います。
研修期間中、一貫して真摯な態度で熱心に取り組まれ、CPC当日には落ち着いて、堂々と発表されました事、指導医として大変嬉しく思っています。画像診断が向上し、病理解剖の必要性が軽んじられる風潮がありますが、まだまだ病理解剖によって明らかになる事も多々あります。今回の症例におきましても、様々な新しい所見を見出されたと思います。今回の研修の経験を生かし、さらに上の良き医師になられる事を心より祈念しています。