心臓血管センター

トピックス



ごあいさつ

センター長のあいさつ

センター長
センター長
心臓血管外科 教授
後天性心疾患部門 診療主任
   西 脇  登

 当科のホームページへお越しいただきましてまことにありがとうございます。

 生駒山系の豊かな緑に囲まれた奈良病院に赴任して、私も早10年が経ちました。当院も昨年は開院10周年の節目にあたり、私ども心臓血管外科は近畿大学奈良病院 心臓血管センターの心臓血管外科部門として新たに出発する運びとなりました。センターを共同で運営する循環器内科との連携を密にし、これまでに増して患者様・ご家族の皆様そしてご紹介いただく先生方の信頼を得るべく、スタッフ一同更なる研鑚を重ね、精進して参ります。

 私はこれまで5つの病院で心臓外科の開設に携わってきましたが、その間心臓及び大血管の外科治療に関する全てが高いレベルで行える施設の実現を目指してきました。そして6つ目の施設に当たる当院では、開設以来虚血性心疾患・弁膜症・大血管疾患・先天性心疾患を中心として、心臓外科領域を各年齢層にわたって治療できる体制を整えてきました。開院当初は若干3名の医師で出発しましたが、現在ではスタッフも心臓血管外科専門医5名を含む9名に拡充しました。近年院内からの患者紹介も着実に増えつつあり、また術前・術後検査も年々刷新され、内科医からのよりクオリティーの高い心機能評価をもとに手術及び術後管理にあたっております。加えて小児心臓麻酔を含む9名の麻酔科医と、人工心肺を担当してくれる6名を含む8名の臨床工学技師の昼夜を分かたぬ協力を得て、24時間365日いつでも緊急手術の受け入れが可能となっております。病床数もICUと救命救急センターを含む集中治療ユニット16床、NICU8床と50床を越える一般病棟をフル稼働し、その結果開心術数は2002年より年間300例以上、現在までに通算3300余例を数え、近畿圏内で最多の施設として日夜診療に励んでいるところでございます。

 私は30余年の間,医師として「外科医の謙虚さ、患者様への愛情」をモットーに歩んで参りましたが、われわれ心臓外科は、他科・他部署の協力なくしては成り立たないチーム医療であります。日々患者様を御紹介いただく循環器内科の先生方には、日々格別の御高配を賜りまして厚く御礼申し上げます。また麻酔科・循環器内科・小児循環器科はもとより、臨床工学部、手術部・ICU・NICU・救命救急センター・一般病棟スタッフの日々の緊密かつ柔軟な協力に、この場を借りて感謝申し上げます。われわれを取り巻く医療の環境は年々厳しいものとなっておりますが、一人でも多くの患者様・ご家族の皆様に喜んでいただけるよう当センタースタッフ一同、これまでに増して一丸となって日々の診療にあたっていく所存でございます。


循環器内科教授のあいさつ

教授
循環器内科 教授
心血管インターベンション部門
診療主任
   城 谷  学

 このたび開院から10年を経過し、高度医療を提供できるスタッフが充実したのを機に、近畿大学医学部奈良病院循環器内科は心臓血管センターの内科部門として、新たな一歩を踏み出すことになりました。センター方式の一貫した診療方針を心臓血管外科と共有し、広範多様な循環器疾患に一段と充実した医療体制を、緊密に連携のとれたチーム医療を、皆様に提供することができるようになりました。

 とりわけ循環器疾患は生死に関わる確率が高く、迅速な対応を必要とすることが多いため、当センターでは全日24時間体制で、内科部門、外科部門の専門医師が各1名計2名で日直・当直として対応する体制をとっており、救急症例も積極的に受け入れております。急性冠症候群(緊急カテーテル治療を要する急性心筋梗塞、不安定狭心症)、大動脈瘤、肺塞栓症等死亡率の高い疾患の診療には、当直医が一丸となって迅速に連携・協力できます。重症の場合、病床は救命救急センターを利用し、より充実し専門化した高度医療・看護体制の中で集中治療に専念できます。当院の電子カルテシステム、電子画像転送システム、救急救命センターと同じ階に設置された血管造影室と手術室の利便性、各所に的確に配属された多数のパラメディカルのスタッフ、そして医師・パラメディカル・事務職員個人間の連絡がいつでも可能なPHS連絡システムが、私たちに求められている一刻を争う治療をサポートしてくれます。

 上記疾患のなかでも発症頻度が高い急性心筋梗塞症は、予兆なく突然発症する場合も多いですが、1週間ほど前から断続的に胸痛が出現していることもあります。たとえ1回の症状が数分でおさまるものであっても、それまでに経験のない胸痛を自覚した場合には、起こったばかりだからと油断することなく、日常活動を自重し早急に循環器内科での精査を受けることを強くおすすめします。この時期の診断は非常に難しく、心電図や血液検査では異常が見つからないことも多いのです。問診(自覚症状の詳細)も診断するうえで重要ですが、当院ではアイソトープ検査、冠動脈CT、心臓MRIを適宜駆使して診断し、必要に応じて緊急カテーテル検査を行って、診断のみならず治療までも同時に行えるようにしています。最近では他の動脈閉塞性疾患として、下肢の動脈硬化治療も注目されており、間欠性跛行(一定距離を歩行すると脚がだるくなり休まないと歩いていられない)や、足趾(足のゆび)の変色、壊死(くさってくること)を訴える患者様に対して、下肢動脈の血管内治療のみならず、必要があれば整形外科、形成外科、皮膚科と協力しチーム医療を遂行するようにしております。また、頻脈による動悸を訴える患者様に対するカテーテルアブレーション治療(心筋焼灼術)も、最新機器を駆使して精力的に施行しております。

 当科では開院以来、とりわけ入院診療にあたっては、「患者様、ご家族様への病状説明を丁寧に尽くす」ことを大変重視しております。どうしてこのような病状に至るのか、このまま観察するとどうなるか、どのように治していくべきか(治療法が複数ある場合は、それぞれの長所短所も含めてご呈示いたします)、検査や治療によりどのような合併症(治療に伴い起こりうる不具合)がどのような条件下でどのくらいの頻度で発生しうるか、現在の医療水準でわかり得る範囲で納得いただけるよう説明を行い、皆様に好評をいただいております。 循環器系の病気にかかったのではないかとお悩みの方がおられましたら、気軽に当センターを受診下さい。なおかかりつけの医師がおられる方は、診療を間違いなく迅速かつ効率的に行うために、当該医師に記載いただいた紹介状(情報提供書)を持参いただくよう、ご協力をお願い申し上げます。ただし緊急を要する病状の場合は、もちろんこの限りではありません。救急外来にて迅速に対応させていただきます。