フルナイト

効果・効能

フルナイトは依存性やふらつきといったリスクが軽減された睡眠薬です。
処方薬であるルネスタのジェネリックで、安全性に優れています。

有効成分エスゾピクロンは非ベンゾジアゼピン系に分類されます。
鎮静・催眠作用を持つ神経伝達物質GABA（ガンマアミノ酪酸）の受容体と結合して、GABAの働きを活性化させ、興奮状態にある脳をリラックスさせる働きが特徴的です。

従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬にも同じような催眠作用があるものの、抗不安・筋弛緩作用も強く、健忘やふらつきなどの副作用が出やすいというデメリットがありました。
しかし非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は催眠作用に特化しています。
なかでもルネスタは高齢者にも処方されることがあるほど安全性が高く、ジェネリックであるフルナイトにも同等の効果が期待できます。

効果の持続時間は5時間と短めです

フルナイトは超短時間型の睡眠薬です。
効果は服用からおよそ15～30分で現れ、5時間ほど持続します。

即効性があり作用時間が短めであるため、「床についてもなかなか眠くならない（入眠障害）」「夜中に何度も目が覚めてしまう（中途覚醒）」といった不眠症の症状に有効です。
また翌朝に眠気が残りにくいというメリットもあります。

用法・用量

通常、就寝前に1日1回1錠（エスゾピクロンとして2mg）を服用します。
成人は1日の最大用量が3mgまで、高齢者の場合は2mgまでです。
用量を超えて服用すると強い副作用が出る恐れがあります。

服用後は車の運転や機械の操作を避け、速やかに床についてください。
テレビやパソコン、スマートフォンの閲覧も不眠の原因になるため、スムーズに入眠できるよう使用を控えましょう。

食事によって効果が半減する恐れがあります

フルナイトの有効成分は食事の影響を受けやすく、食事中または食後すぐに服用すると、効果が半減する可能性があります。
食べ物を消化する際に胃腸が活動すると、脳が活発に働き興奮状態になるため、眠気が起こりにくくなるのです。

フルナイトの効果を最大限に発揮させるためにも、食事は就寝予定の3時間前までに済ませておきましょう。

アルコールとは併用しないでください

眠気を起こす目的で寝酒をすると一時的に寝つきは良くなりますが、睡眠の質は低下します。
またアルコールとフルナイトを併用すると、相互作用によって効果が増幅し、重篤な副作用をもたらす恐れがあり危険です。

寝酒の習慣がある場合は就寝前の飲酒をやめましょう。
またフルナイトを含む睡眠薬とアルコールの併用は避けてください。

副作用

口の中に苦味を感じる味覚異常が起こりやすいものの、ベンゾジアゼピン系睡眠薬に比べると発現率は少なめです。

即効性がある睡眠薬には、服用前後の行動を覚えていない健忘が起こる可能性があり、フルナイトも注意が必要です。
副作用は一過性ではありますが、服用時には自動車の運転や火を扱う調理などを避けてください。

禁忌・注意

本剤は特定の疾患を患っている人の服用が禁止されています。
有効成分エスゾピクロンおよびゾピクロンに過敏症の既往歴がある人も、フルナイトを服用できません。

肺性心、喘息、肺気腫、脳血管障害などで呼吸機能の低下が見られる人が服用すると、重篤な副作用が起こる恐れがあります。
必ず事前にかかりつけの医師へ相談しましょう。

使用上の注意

※以下に該当する人はフルナイトを慎重に服用する必要があります。

• 代謝／排泄機能が低下している衰弱者
• 高齢者
• 心障害がある
• 脳に器質的障害がある
• 肝機能障害または腎機能障害がある
• 授乳中である

※以下の医薬品をフルナイトと併用する場合は医師に相談しましょう。

• 筋弛緩薬
• 麻酔薬
• CYP3A4誘導作用を有する薬剤
• CYP3A4阻害作用を有する薬剤

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「ルネスタ」
• フリー百科事典 ウィキペディア「エスゾピクロン」