トリキュラー

効果・効能

トリキュラーは2つの人工ホルモンからできています。

エチニルエストラジオール
卵胞ホルモン。妊娠に適した子宮環境を整えます。

レボノルゲストレル
黄体ホルモン。妊娠を安定・維持できる環境を整えます。

トリキュラーの服用によって月経周期を模したホルモン量を供給。
本来であれば、毎月ひとつの卵胞が成熟した結果、排卵します。
しかし卵胞ホルモンと黄体ホルモンを供給しておくことで、体は卵胞が成熟していると錯覚。
卵胞の成熟が促されないため、排卵が起こることもありません。

排卵がなければ受精が成立することはないため、服用を続けているあいだは99％の避妊成功率を維持できます。

生理不順やPMSの改善にも有効です

トリキュラーを服用しているあいだは28日の生理周期が保たれるため、生理不順が改善されます。
また本来の月経では、厚くなった子宮内膜がはがれて経血として排出されますが、服用期間中は子宮内膜の生成が促されないため出血量も減少します。

ホルモン量の変動が小さく抑えられるため、PMS（月経前症候群）の軽減にも有効です。

血栓症のリスクが軽減された三相性ピルです

低用量ピルには、一相性・二相性・三相性の3種類があります。

トリキュラーは三相性で、ホルモン量が三段階に調整されています。
最小限かつ自然なホルモン分泌を起こすので、体への負担が少ないのが特徴。一相性ピルと比べ、血栓症の発症リスクが軽減されています。

用法・用量

トリキュラーは、1シート21錠入りと28錠入りがあります。

【21錠入りの場合】
赤色（初日～6日目）→ 白色（7～11日目）→ 黄色（12～21日目）
最後まで服用したら、22日から7日間は服用を休止します。

休薬中に月経に似た出血が起こります。

出血の継続・終了に関わらず、29日目にあたる日から新しいシートの赤色から同じように飲み始めます。

【28錠入りの場合】
赤色（初日～6日目）→ 白色（7～11日目）→ 黄色（12～21日目）→ 大きい白色（22～28日目）
22日目から飲む大きめの白い錠剤は、飲み忘れ予防のためのプラセボ（偽薬）です。ホルモンは配合していません。

1シート飲み切ったら、2シート目の服用を開始します。

飲み忘れた場合

飲み忘れた場合は、気づいた時点ですぐに1錠服用してください。

飲み忘れてから1日が経過していたら、翌日に2回分（2錠）を服用します。
飲み忘れによって服用間隔が2日以上空いてしまうと、避妊効果は得られません。

いったん服用を中断し、月経が始まるまでは他の方法で避妊を行なってください。
月経が始まったら、新しいシートを1錠目から飲み始めます。服用後1週間以上経過すれば、避妊可能な状態となります。

参照

• KEGGデータベース「トリキュラー」

副作用

重篤な副作用として、血栓症が報告されています。
脚の痛みや体の腫れ、むくみ、息切れ、胸痛、しびれ、急にものが見えにくくなるといった症状が現れた場合は、血栓症に発展するおそれがあるため医療機関を受診してください。

禁忌・注意

※以下に当てはまる人はトリキュラーを服用できません。

エストロゲン依存性腫瘍（乳がん、子宮体がん、子宮筋腫）、子宮頸がん、血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、肺高血圧症、心臓弁膜症、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、抗リン脂質抗体症候群、重篤な肝障害、肝腫瘍、脂質代謝異常、高血圧、耳硬化症、妊娠中に黄疸持続性そう痒症または妊娠ヘルペスの既往歴がある、妊婦または妊娠の可能性がある、40歳以上、骨成長が完了していない可能性がある、35歳以上で1日15本以上喫煙している

使用上の注意

抗ウイルス薬（オムビタスビル、パリタプレビル、リトナビルなど）による治療を行なった場合は、最後の服用から2週間後にトリキュラーを服用できます。

※以下に当てはまる人は、トリキュラーの服用について医師へ相談してください。

子宮筋腫がある、乳がんの既往歴がある、肥満、血栓症を発症した家族がいる、軽度の高血圧、ポルフィリン症、てんかん、テタニー（けいれん）、耐糖能異常、片頭痛が起こりやすい

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• フリー百科事典 ウィキペディア「レボノルゲストレル」
• フリー百科事典 ウィキペディア「Ethinylestradiol」