リピトール

効果・効能

リピトールは国内処方のある高コレステロール血症の治療薬です。
コレステロールの生成を抑制して高まったコレステロール値を下げます。

コレステロール脂質の1種であり、食事で体内へと摂取された糖質や脂質、タンパク質などが分解されてできるアセチルCoAという物質が元となっています。
アセチルCoAにHMG-CoA還元酵素が作用することでコレステロールが生成されるのです。

コレステロールは肝臓で作られ、血液と一緒に全身へと運ばれます。
全身でさまざまな働きに使用されますが、使われなかったコレステロールは通常肝臓へと戻ってきます。
しかし悪玉コレステロールが多いと肝臓へと戻っては来ず、全身の血管や末梢組織へ溜まってしまいます。
血管中のコレステロールの濃度が高くなり高コレステロール値が高くなってしまうのです。

リピトールを服用すると、有効成分のアトルバスタチンカルシウムがコレステロールを生成する時に作用する酵素に作用。
コレステロールができるのを防ぐため、コレステロール値が下がるのです。

リピトール10mgを使った臨床試験においては、81.4％の患者の総コレステロール値が正常範囲内まで低下しました。
低下したコレステロールの大半が悪玉コレステロールであり、悪玉コレステロールの値が低下した患者は85.4割となっています。
リピトールは約8割という高い有効性を持っているのです。

高コレステロールは自覚しづらく、放置し続けていると血管が狭くなって狭心症や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こしてしまいます。
リピトールを服用するとコレステロール値を下げるだけでなく、コレステロール値の上昇によって引き起こされる疾患も防げます。
また中性脂肪の割合も改善するため肥満防止にも役立つのです。

用法・用量

・高コレステロール血症の場合
成人はアタルバスタチンとして10mgを1日1回服用します。
年齢や症状によって服用量を増減しますが、重症の場合は1日20mgまで増量できます。

・家族性高コレステロール血症
成人はアトルバスタチンとして10mgを1日1回服用します。
年齢や症状によって服用量を調整できますが、増量の最大量は1日40mgまでです。

食事の影響を受けないため、飲むタイミングの指定はありません。
毎日同じ時間に服用すると成分の血中濃度が一定するため、継続した効果が得られます。

副作用

重大な副作用として頻度は低いものの横紋筋融解症や過敏症、間質性肺炎などといった症状が報告されています。
不調を感じた場合はリピトールの服用を中断してただちに病院を受診してください。

禁忌・注意

次にあてはまる人はリピトールの服用はできません。

• 本剤または成分にアレルギーのある人
• 肝代謝機能が低下している人　（急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸）
• 妊娠中または妊娠している可能性のある人
• 授乳中の人

使用上の注意

次の医薬品とリピトールの併用には注意が必要です。

• フィブラート系薬剤
• ニコチン酸製剤
• 免疫抑制剤
• アゾール系抗真菌薬
• HIVプロテアーゼ阻害剤
• 経口避妊薬
• クラリスロマイシン
• ジゴキシン
• グラゾプレビル
• レテルモビル
• エファビレンツ
• リファンピシン
• ベキサロテン
• 陰イオン交換樹脂

次にあてはまる人はリピトールの服用前に医師に相談を行ってください。

• 糖尿病の人
• 横紋筋融解症があらわれやすいとされる人
• 腎機能障害のある人
• 肝機能障害のある人
• 未成年者
• 高齢者

参考サイト

本商品の詳細は、海外メーカーの商品情報の翻訳および以下のサイトを参考に編集しています。

• KEGGデータベース「リピトール」
• フリー百科事典 ウィキペディア「アトルバスタチン」